ニース・活気あふれる保養地と、色彩の魔術

モナコからニースへ移動。
『イギリス人の遊歩道』を意味する
プロムナード・デ・ザングレに降り立ってみると、
日光の直射は少し熱いが、風がさらっとしていて心地よい。

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建物の外壁に丹念に描かれただまし絵、
そして古い建物の外観など眺めつつ歩く。
ニース・オペラ座の、錆びた装飾の佇まいに、
何か心惹かれるものを感じて立ち止まる。

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観光スポットのひとつとして知られる
サレヤ広場には市場が開かれており、
さまざまな物が、色とりどりの品揃えを見せている。
周辺には歴史ある老舗の名店もあって、人だかりができていた。

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数組の結婚式が行われていて、扮装をしたにぎやかな一団が
近くを通り過ぎていった。

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そして郊外へ少し移動し、シャガール美術館を見学。
高級住宅街に位置する静かな美術館で、
見るものをイマジネーションの世界にいざなうような
色彩の世界を鑑賞。この日はたまたま
展示スペースを借り切っての、オペラのリハーサルが
行われていて意外な驚きがあった。さすが芸術大国。

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夜はニース市内のホテルに宿泊。
この日の宿は、キッチンや調理用具も完備しており、
長期の滞在者にも便利そうな造り。
ちかくのカルフールまで食料や飲み物を買い出しに行き、
大きなショッピング・カートを転がして
ちょっとひととき、市民の気分。

モナコ・地中海の宝石と激闘の記憶

宿泊地ジェノバの宿を出て、向かった先はモナコ
空は気持ちよく晴れている。

街の中心地へ向かうくねくね道で車窓から見上げれば、
このモナコの街の背景にそそり立つ岩山は
いつか頭上へ崩れ落ちてくるのではないかと思えるほどに高く、
そこから続く急斜面に高層建築がびっしり密集していて、
まぁなんと、ここの住民はアップダウンの激しい、
標高差の大きいところに暮らし、行き来しているのだろうと
驚きを感じた。

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モナコ大聖堂、モナコ大公宮殿へと昇る
エレベータのルートは各国からの旅行客で大賑わいである。
それもそのはずで、ヴェネツィアでも見かけたが
巨大豪華客船が来航しており、
説明によるとその1隻あたり、大型バス約30台以上の
お客がやってくるというからすごい。

グレースケリーのお墓、大公宮殿の衛兵交代式など見学し、
お土産などを買い求めながら周辺を散策。

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'92年のF-1モナコグランプリ、アイルトン・セナと
ナイジェル・マンセルの激闘を思い起こしつつ、
見晴らしの良い場所から街を撮影する。

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ヴェネツィア・海水迫る世界遺産の街

翌朝。前日までの疲れも抜けて、すっきりと起床。

朝の準備と食事を済ませてホテルを出発。
イタリア本土から、まずは全長4kmのリベルタ橋を通って
ヴェネツィア本島へ向かう。

橋を渡ったところにある乗り換え所から
水上バスへ。乗船時間は長くないが、
両岸に見える歴史的建造物が、
朝日に照らされて、とても美しい。
また各国からの巨大な豪華客船が止まっているのも見える。

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船着場で水上バスを降り、サンマルコ寺院、ドゥカーレ宮殿など見学。
壮麗な建築や装飾に見とれてしまうが、
弱い地盤による建物、床面の傾斜、
また高潮の塩水による劣化腐食の被害との戦いが続いているらしい。

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世界で一番美しい広場、とナポレオンが称したという
サンマルコ広場の片隅に、高さ30~40cmほどのベンチのような
台がたくさん積み重ねてあり、
音楽イベントか何かの観客用の座席かなと思って見たが、
街が高潮で水没した際に、板を渡して通路とするための
足場用の台だそうだ。

今年、日本でも激しい台風が相次ぎ、
ワタシの職場も海岸近くにあるために高潮を受けて
一部の機械が水没してだめになってしまったりした。

高潮を知らせるサイレンに、真夜中に叩き起こされて
お店の商品を高いところへ移動したり
急な対応に追われることもあるという説明を
決して他人事ではない思いで聞きながら、街を散策。

ヴェネツィアン・グラスの工房など見学した後
ゴンドラにも搭乗。陽気な漕ぎ手さん(ゴンドリエーレ)の
案内で、水上から見る水の都は美しかった。

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再び水上バスに乗って、けさ来た地点へと戻り、
今夜の宿泊地、ジェノバへと移動する。

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出発の日

ヨーロッパへ、出発の日。
せめて午後の半日だけでも休みにできたら良かったのだが、
なかなかそうはいかず、一日の仕事を済ませいちど自宅に帰り、
準備しておいた荷物を持って、成田へ向かう。

成田空港からの出発は、二十歳ちょっと前の正月に、
実家へ帰省するための臨時便が出るというので、
そこから乗ったきりで、ウン十年ぶりのことである。

空港近くに予約しておいた宿で一泊して
翌朝、KLMの飛行機で出発。

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創立100周年を迎えるKLMオランダ航空。
機首にかけての鮮やかなグラデーション塗装は、
『オレンジ・プライド』と呼ばれる特別色だそうである。


着いたのはアムステルダムスキポール空港
各地への乗り継ぎ利用客の多い、ヨーロッパでも
指折り規模の国際空港である。

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いうまでもなく空港内は現代的に整備されており、
腰を下ろして休憩できるスペースも多く
乗り継ぎ利用客にはありがたい。

約5時間を待って乗り換え、イタリア・ヴェネツィアにある
マルコ・ポーロ国際空港まで移動。
疲れていたのか、ここでの飛行機搭乗の記憶はほとんどない。


夜も更けたヴェネツィアに到着後、バスで十数分のホテルまで移動。
シャワーを浴び、スキポール空港
仕入れてもらった食料を食べて爆睡する。

Patrick Fiori『Marseille』(2002)

南仏マルセイユ生まれのシンガー、パトリック・フィオーリ。
2002年発表の、本人の名を冠したアルバムの収録曲。

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アコースティックギターアルペジオが心地よい。
澄んだ歌声に込められているのは、
少年時代を過ごした街への想いだろうか。

最近、繰り返し繰り返し聴く曲のなかで、
間違いなく上位をしめている一曲である。

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旅の準備

今週の中盤から、ヨーロッパ数カ国に出かける。

きのう土曜日から、
きょう日曜にかけての時間を利用して、ちょっと旅の準備。

移動時間、距離も長く強行軍となりそうな
予感もあるので、
出発前までには十分準備と体調を整えて、
出来るだけよい状態で出かけたいと思う。

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消費税

 10月1日から消費税が10%に引き上げられた。
軽減税率が導入され、酒類を除く飲食料品の持ち帰りや
出前、宅配、新聞の定期購読は消費税率が8%で
据え置かれる。

この据え置きについては、増税により高所得者層より
低所得者層の方が負担が大きくなる『逆進性』を
防ぐための措置であり、また今回増税の目的については、
増大する社会保障費、それも「高齢者中心」から
子育て世代にも拡大した「全世代型」への転換を行う、と
説明されている。

仕事帰りに買い物をしたレシートを眺めていると、
たしかに、おつまみ等の食べ物には軽減税率が
適用されて8%、ビールやワインには
10%が課税されている。
新制度の開始を実感しながらしみじみ飲むこの酒も、
高齢者や子育て世代への保障につながっているのか
と、ぼーっと考えながら、

今回の消費増税ではまだまだ追いつかない
社会保障費の増大に、背筋の寒くなるのを感じる。

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